つらい思い、顧みず=今度は殴った貴ノ岩-大相撲

 よりにもよってだ。許される暴力はないと、身をもって知っているはずの貴ノ岩が付け人の力士を殴った。元横綱日馬富士による傷害事件で被害者となり、一時は約2400万円の損害賠償を求めて提訴。その後に取り下げたとはいえ、この1年あまりで自らが味わったつらい思いを顧みず、弟弟子に手を出した。
貴ノ岩が付け人に暴力=元日馬富士の傷害事件被害者
 日本相撲協会関係者によると、福岡県行橋市で冬巡業があった5日朝、顔を腫らしている付け人に事情を聴いて暴力が発覚。貴ノ岩は普段通りに、巡業会場に現れたという。貴ノ岩は殴った理由を「忘れ物の言い訳をしたから」と説明したそうだが、指導に暴力は全く必要がない。
 貴ノ岩が元日馬富士に殴られたのは、昨年10月の秋巡業中だったが、それ以前には貴ノ岩が巡業先で若手力士に暴力を振るっていたとする目撃談があった。
 協会関係者からは「いきなり殴ったりはしない。普段からやっているから手を出す」との指摘もある。今年の春場所では、同じ貴乃花部屋に所属していた貴公俊が支度部屋で付け人に暴行。両者の暴力を偶然の一致とは片付けられない。
 相撲協会は10月下旬に「いかなる目的のいかなる暴力も許さない」などとする7項目の暴力決別宣言を発表したばかり。若手の模範となるべき幕内力士の貴ノ岩は、自らが暴力の被害を受けた経験をしただけに、率先して実践する立場にあったと言える。厳罰は免れそうにない。(2018/12/05-20:30)

時事通信:2018年 12月 5日

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